どうしようもないことだけど


先日、専業主婦の友人とお茶を飲みながらお喋りをしてきた。
その友人は数日前に、主婦友達とランチを食べてきたそうだが、
なんと!ランチ一食だけでワイン込みで5000円かかったそうだ。


ご、5000円って、私の何日分の食費!?
それに残業何時間分にあたるんだろう!?

そんなことを考えていたら、頭がクラクラしてきた。



その友人は「ちょっと高いよね〜。どうやら他の皆さん
いいところの奥様みたいなのよ。そんなランチ食べても
平気な顔していたし」とボヤいていたけれど、私もビックリだ。
こんな身近にいわゆる「ランチマダム」がいるとは。
(その一緒にランチを食べた奥様たちのことを、私も少々知っているので)


主婦といっても、彼女たちはパートタイムで働いているので
お小遣い程度は自分で稼いでいるわけだし、家計に余裕があって
家族からクレームがつかない限り、他人の私がどうこう言う
資格は全くない。


ただ、私は自分の母親のことを考えてしまったのだ。
結婚して以来ずっと苦労続きで、ブランド品にも海外旅行にも縁がなく、
おいしいものを食べに行ったり、映画や観劇をすることもなく
ひたすら質素につつましく暮らし、
定年まで働きづくめで体のあちこちがほころんでいって、
終には病を得てあっという間に死んでしまった私の母。


同じ母親でもなんという違いだろう。


もちろん年齢も性格も住んでいる場所も結婚相手も違うし、
生まれ育った年代も決定的に違う。
簡単に比較できることではないということも充分理解している。


ただ単に私の母はいろいろな意味で運が悪かっただけなんだと思う。
それでも、ごく一部の恵まれている(ように見える)母親たちが
豊かな生活を享受している姿を見聞きしていると、
とてつもなくたまらなく、せつない気持ちになってしまう。