通り魔に遭う


会社帰りに乗り合わせた電車の中で、まさに絵に描いたような
「周囲にクダを巻いている」50代の男性を見た。


「お前ら!」「いい気になっているなよ」「デブ!」
などなど、誰に向かって言うわけでもない、ものすごい暴言の数々。
たった2駅だけで降りるから、と車両を変わらないで
我慢していたのだけど、すっかりいたたまれなくなってしまった。


これはもう、言葉による通り魔と言ってもいい。
私には関係ないことだから、と必死で自分に言い聞かせていたが
後ろから袈裟がけでバッサリ斬りつけられたような
イヤーな気分になってしまった。


何よりも、その男性が自分で自分の言葉が
どれほど他人を傷つけているのか、充分理解しながら
周囲に毒を吐きつづけているということが感じられる。


その男性にどれほどイヤなことがあったのだろうか?
私自身はどんなにイヤなことがあったとしても、見ず知らずの人間に
向かって毒のある言葉を吐きつづけることは考えられないけれど。


この言葉の通り魔に遭ったおかげで、その後1時間くらい
気分がすっかり暗くなってしまった。
なんとか気分転換しなくては。